順天堂大学脳神経内科

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より良き神経内科医を目指して
池辺クリニック院長
池邊紳一郎


昭和60年に順天堂大学医学部を卒業して早いもので33年になります.学生時代は不真面目で,まともに授業を聞いた記憶がほとんどありません.ただ当時の脳神経内科教授であった楢林博太郎先生,助教授であった佐藤猛先生の授業はとても印象深いものでした.





楢林先生の授業ではパーキンソン病の定位脳手術の記録フィルムを見せていただく機会があり,手術で振戦がピタリと止まる場面は大変衝撃的でした.また佐藤猛先生が一人の筋萎縮性側索硬化症の患者さんを紹介し,その人がその後どういう経過をとったか.さらに病状の進行のため人工呼吸器をつけても「孫の誕生に立ち会えて幸せでした.」と言った患者さんのお話を聞いたことが記憶に残っています.
楢林先生,2代目の主任教授水野美邦先生の指導の元で大学病院,関連病院での臨床経験を積みつつ,パーキンソン病発症の原因についての研究もさせて頂きました.現教授の服部信孝先生とは国立富士病院(現在は閉鎖されました.),名古屋大学医学部第二生化学教室で一緒に研究をしました.科学的に神経疾患を繙く心構えも,この時学べたと思っています.

平成13年に静岡県富士市で神経内科クリニックを開業.最初は外来とリハビリテーションのみの診療でしたが,パーキンソン病などの変性疾患は合併症も多く,平成15年に入院病棟を併設.さらに富士市は元々神経内科医がいない地域で,変性疾患のケアもわかる人がいなかったため,介護分野にも少しずつ仕事を拡大して訪問介護,訪問リハビリテーション,通所リハビリテーション,通所介護さらには入居施設も併設して現在に至ります.

最初は医療事務2人,看護師2人で始まったスタッフも,現在スタッフは総勢178人と大所帯で,通院している患者さんはパーキンソン病患者を初めとする変性疾患は400名以上,認知症は1000人を超えます.
 当院の強みは必要な医療,介護の提供を全て自前で準備出来ることで,患者さんの疾患がわかった時点から最期を看取るまでの体制を整えています.他院からの紹介も多く,大学病院から多くの先生方に応援をいただき大変助かっています.

今後年齢の高齢化に伴い神経疾患は益々増えると思われます.さらにどれだけいい医療,介護をどう提供できるか.日々の仕事に追われつつも,この先の対応についてスタッフと伴に現在勉強しています.
 この30年で医学は大きく進歩しました.変性疾患については原因遺伝子の解明,異常蛋白の蓄積等が明らかとなり,徐々にその原因に近づきつつあることは間違いありません.しかし御存知のごとく変性疾患の原因の本質は未だに不明であり,完治は出来ないのも動かせない事実です.

内服薬を使いながら症状を緩和しつつ.患者さんの痛み,苦しみを知りその気持ちに寄り添って,共に生きることも神経内科医の仕事だと思っています.

そのため一度お付き合いを始めた患者さんとは,ほぼその人の生涯に渡ってサポートをすることになります.治らない疾患と付き合うのは困難なこともある分,じっくりと患者さんと向き合えるやりがいのある仕事でもあるのです.

順天堂大学脳神経内科は臨床,基礎研究ともに世界に名の通った一流の教室で,医学者として力をつけるには私の知っている限り最適の教室であると考えます.もし私が今一度学生時代に戻って,再度進むべき道を選ぶ機会があったとしてもやはり同じ神経内科医の教室を選ぶのではないかと思います.
そしてどんな医者になるのかは,それぞれの持った資質により変わるでしょうが,開業して地域医療の一翼を担うのも大切な仕事であると考えます.

地方の神経内科の開業医とはどんな物なのか?一体何をしているのか?ご興味があれば是非一度当院にお立ち寄りください.



 
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