順天堂大学医学部 脳神経内科

〒113-8431 東京都文京区本郷3-1-3 
TEL:03-3813-3111(大代表)

歴史のある医局

順天堂大学脳神経内科は1968年、日本の医学部の臨床講座として最初に開学した歴史のある教室です。

初代教授(1968年―)楢林博太郎

パーキンソン病における「定位脳手術」の第一人者。
海外では脳神経“外科”医として認識されることも多い脳神経内科医です。もともと精神科の一分野であった脳神経内科を独立した診療科として確立しました。教授でありながら、自らクリニックにて定位脳手術を続けていました。

初代教授(1968年―)楢林博太郎

第二代教授(1989年-)水野美邦

パーキンソン病をはじめとする脳神経内科領域の臨床学の大家。
アメリカでのチーフレジデントおよび基礎研究の経験を活かし、順天堂に「チーフレジデント制度」や、前日に入院した患者の治療方針を即座に決定する「モーニングカンファレンス」を導入しました。これにより病床回転率や外来患者数の増加に寄与するとともに、基礎研究の発展にも大きく貢献しました。

第二代教授(1989年-)水野美邦

第三代教授(2006-)服部信孝

パーキンソン病の原因遺伝子の発見と病態解明に尽力。
家族性パーキンソン病の原因遺伝子を3つ報告し、その機能解析も行いました。常に「どのような機序で病態が生じるのか」を探究する姿勢を持ち、physician-scientistとして臨床に直結する研究を精力的に推進してきました。

第三代教授(2006-)服部信孝

第四代教授 (2025年-) 波田野 琢

パーキンソン病を血液で診断する手法を開発。
パーキンソン病の病態解明を中心的テーマとし、早期バイオマーカーの探索、治療法の開発、画像解析など、臨床研究から基礎研究まで幅広く展開しています。

学閥のない医局

出身校を問わず、互いに協力し合い、誰もが活躍できる医局です。学閥は一切なく、横のつながりも強固です。さらに、順天堂大学の特性として、診療科間の連携も非常に密接です。

近年の入局員の出身大学

2017年度 信州大学、愛知医科大学、東京医科大学、愛媛大学、川崎医科大学
2018年度 順天堂大学、獨協医科大学、愛媛大学、岩手医科大学
2019年度 順天堂大学、兵庫医科大学
2020年度 順天堂大学、北里大学、杏林大学、愛知医科大学
2021年度 順天堂大学、福岡大学、聖マリアンナ医科大学、デブレツェン大学
2022年度 順天堂大学、東海大学、富山大学
2023年度 順天堂大学
2025年度 順天堂大学、千葉大学、信州大学、浜松医大、新潟大学
近年の入局員の出身大学

順天堂医院スタッフの出身大学

主任教授 順天堂大学
先任准教授 東京医科歯科大学(現東京科学大学)
准教授 順天堂大学(5名)、東京医科大学、信州大学、徳島大学、東海大学、広島大学、新潟大学
助教 順天堂大学(3名)
学内併任 特任教授(順天堂大学)、特任教授(札幌医科大学)、先任准教授(佐賀医科大学(現佐賀大学))、助教(順天堂大学)
自校出身率 55% (11/20名)

臨床力のある医局

地域医療、高齢者医療、精神疾患など特色のある6つの附属病院を持っています。

臨床力のある医局

順天堂医院脳神経内科の患者数は関東圏内の大学病院で最多

2024年度:入院患者数 1093人
2024年度:外来患者数 61763人
内訳 初診:2063人 / 再診:59700人
2024年度:入院患者数 1,093人(本学以外の関東圏大学病院平均479.5人)
2024年度:外来患者数 61,763人(初診:2063人 / 再診:59700人)(本学以外の関東圏大学病院平均12238.6人)

入院患者数は平均の倍以上、外来患者数は平均の約5倍

国際的な週間雑誌であるNewsweek誌の企画“World‘s Best Specialized Hospitals 2021” 脳神経内科部門で、世界第10位(日本第1位)の評価

臨床力のある医局

2023年には米国のパーキンソン病患者団体であるParkinson’s FoundationのCenter of Excellenceに日本で初めて認定(世界で54拠点、日本では当院のみ)

臨床力のある医局

研究力のある医局

当教室は基礎研究の成果を臨床研究へ応用する「トランスレーショナルリサーチ」のみならず、臨床現場で生じた疑問を基礎研究に反映する「リバーストランスレーショナルリサーチ」に力を入れています。このようなスタイルで双方向の研究を展開することで、基礎から臨床まで幅広い視点で研究が行えます。基礎から臨床まで本格的な研究が行える臨床神経学の教室は国内外でも非常に少なく、唯一無二の研究力が身につきます。

また、臨床医として必要な研究力を養うことを目的に、早期から指導体制を整えています。入局翌年には、各自の興味に沿った研究テーマに取り組み、日本神経学会で発表する機会を設けています。さらに、研修医や専攻医は、経験した希少症例について神経学会地方会での発表や国際誌への症例報告を行う機会にも恵まれ、学会発表や論文執筆に慣れることができます。

以下に、現在行っている研究テーマを列挙します。

1:パーキンソン病に関する研究

  • 分子遺伝学研究ー新規遺伝子の同定
  • 病態研究(培養細胞、iPS細胞、ショウジョウバエ、マウス)
  • 疾患特異的バイオマーカー研究(患者サンプル)
  • 創薬研究、新規治療法開発
  • 臨床研究
  • 神経生理学的研究(大脳基底核機能解析が中心)
  • 神経病理学的研究(剖検脳)
  • 神経放射線研究(最先端撮像法を用いた脳MRIによる)
  • 次世代デバイスを用いた臨床研究、遠隔診療

2:認知症疾患に対する分子生物学的研究、臨床研究

  • 認知症進行抑制、改善を目指した創薬研究

3:脳血管障害(虚血性病変)の基礎と臨床研究

  • 細胞間相互作用に重きを置いたエクソソーム・ミトコンドリアなどによる脳梗塞後遺症軽減療法開発
  • 脳梗塞症状増悪、新規発生抑制を目指したレジストリ、スコアリングの開発

4:神経免疫疾患病態に関する研究

  • 免疫細胞の機序解明による再燃防止予報、症状増悪予防方法の開発
  • 神経免疫レジストリによる臨床研究

5:神経筋疾患および細胞外マトリックスの研究

Page
Top