歴史のある医局
順天堂大学脳神経内科は1968年、日本の医学部の臨床講座として最初に開学した歴史のある教室です。
初代教授(1968年―)楢林博太郎
パーキンソン病における「定位脳手術」の第一人者。
海外では脳神経“外科”医として認識されることも多い脳神経内科医です。もともと精神科の一分野であった脳神経内科を独立した診療科として確立しました。教授でありながら、自らクリニックにて定位脳手術を続けていました。

第二代教授(1989年-)水野美邦
パーキンソン病をはじめとする脳神経内科領域の臨床学の大家。
アメリカでのチーフレジデントおよび基礎研究の経験を活かし、順天堂に「チーフレジデント制度」や、前日に入院した患者の治療方針を即座に決定する「モーニングカンファレンス」を導入しました。これにより病床回転率や外来患者数の増加に寄与するとともに、基礎研究の発展にも大きく貢献しました。

第三代教授(2006-)服部信孝
パーキンソン病の原因遺伝子の発見と病態解明に尽力。
家族性パーキンソン病の原因遺伝子を3つ報告し、その機能解析も行いました。常に「どのような機序で病態が生じるのか」を探究する姿勢を持ち、physician-scientistとして臨床に直結する研究を精力的に推進してきました。

第四代教授 (2025年-) 波田野 琢
パーキンソン病を血液で診断する手法を開発。
パーキンソン病の病態解明を中心的テーマとし、早期バイオマーカーの探索、治療法の開発、画像解析など、臨床研究から基礎研究まで幅広く展開しています。