筋疾患とは、筋力が低下したり、筋が萎縮する病気のうち、神経系(神経筋接合部を含む)に異常を認めないものの総称です。筋疾患には、遺伝性疾患も多く含まれ、発症頻度の低い疾患も少なくありません。炎症性筋疾患、内科的疾患に伴うミオパチー、筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、ミトコンドリア脳筋症、糖原病等が含まれます。
遺伝性筋疾患の治療はまだ研究段階のものが多く、今後の研究進展が期待されます。一方、炎症性筋疾患はステロイド治療や免疫抑制療法等治療法が確立していますが、療養が長期化した場合、筋の機能回復や社会復帰に向けて課題が残るのも事実です。高齢化社会における筋疾患の治療には筋の維持機構にも目を向け、リハビリテーション等も考慮した治療法の確立が重要な課題と思われます。
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