順天堂大学脳神経内科

順天堂医院脳神経内科では入局希望医師(研修医)、治験希望患者さんを募集しております


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  各部門  
  変性疾患とは   パーキンソン病   家族性パーキンソン病
  多系統萎縮症   脊髄小脳変性症   進行性核上性麻痺
  筋萎縮性側索硬化症

変性疾患部門(家族性パーキンソン病)

 
パーキンソン病とは
パーキンソン病は手足がふるえる、体が固くこわばる、動作がにぶい、表情が乏しい、声が小さく出にくい、足が前に出にくく歩きにくい、歩いていて突進してしまう、バランスが悪く転倒しやすい、などいろいろな症状がだんだん生じてくる病気です。一般に寿命には大きく影響しませんが、根本的な治療が確立していないことから難病とされています(特定疾患に指定されています)。



家族性パーキンソン病、パーキンソン病における遺伝的因子の関与について
パーキンソン病の5-10%くらいは、血縁者に発症者があり家族性に起こってくると言われ、家族性パーキンソン病と呼ばれています。家族性パーキンソン病にはいくつもの種類があることがわかってきています。たった一つの遺伝子異常によって家族性にパーキンソン病が生じる場合、標的が一つにしぼれるため治療しやすい可能性が出てきます。
一方、一つの遺伝子異常だけでなく、いくつかの遺伝子異常、または体質を決めるような遺伝子多型と環境などの他の因子との組み合わせによって発症することも考えられてきています。その場合、患者さんが血縁者中1人のみで家族性でない発症であっても、遺伝的因子が関わっているパーキンソン病であると考えられ、やはりそれらの因子が治療の標的となる可能性があります。



パーキンソン病の頻度、加齢因子と遺伝的因子の関与について
パーキンソン病は全人口の1000人に1人くらいの割合で患者さんがいると考えられていますが、加齢も危険因子になり、60歳を超えると1%(100人に1人)以上の人がパーキンソン病で年齢とともに多くなってくるとも言われ、高齢化社会においてますます頻度の高い疾患となってきています。年齢とともに起こってくる遺伝子の働きの変化がわかってきていることからも、家族性パーキンソン病のみならず、一般にパーキンソン病で発症や進行具合に遺伝的因子が関わっている可能性が指摘されてきています。



パーキンソン病の原因解明、治療の確立にむけた研究について
ここわずか10年くらいの間に、家族性パーキンソン病、遺伝子の解析研究が急速に進んできていますが、順天堂大学脳神経内科でも世界に先駆けパーキンソン病の原因となる遺伝子(パーキン遺伝子)を発見し、その遺伝子異常は世界中で頻度の高いものであることがわかっています。その後も精力的に解析を続け、家族性パーキンソン病の原因遺伝子および蛋白の機能解析がパーキンソン病全体の原因と病態の解明、新しい治療の開発につながる可能性が高いことがわかってきています。
しかしながらパーキンソン病の根本の原因はいまだ不明で、症状をコントロールする良い治療はたくさんあるものの、根本的治療法はまだ確立していません。当大学では治療の確立へむけ、患者さんやご家族のご協力のもと、遺伝学的側面からパーキンソン病の研究を進め、遺伝子解析にご協力頂いた患者さんそれぞれにあった最良のオーダーメイド医療(薬の効きやすさや副作用の出やすさなどを調べ、一人一人の体質に合わせて検査、治療を行っていくこと)もご提供していけるよう体制を整えてきています。患者さん一人一人のご協力がすぐにはご本人のためにならない可能性もありますが、その場合もお子様の世代や全世界の同じ病気に苦しむ方々の未来のために、社会全体の福利のために生かすことができるものと考えられます。



ぜひ一度受診、もしくは近医、主治医の先生とご相談を
順天堂大学脳神経内科では、家族性パーキンソン病をはじめ、全てのパーキンソン病患者さんとご家族、医療スタッフ、研究者が協力してこの病気を克服すべく、日々診療、研究を行っています。遺伝子解析、オーダーメイド医療の確立へ向けた研究へのご協力は、必ずしも当院に受診されなくても近隣医療機関での採血のみでも可能です。血縁者の発症者の有無に関わらず、ぜひパーキンソン病に似た症状にお悩みの方は一度受診、もしくは主治医の先生とご相談して頂ければと思います。


 
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