順天堂大学脳神経内科

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脳深部刺激療法(DBS)

 
パーキンソン病の治療を長く受けておられる方の中に,運動症状の日内変動や,お薬が増えてしまい,それ以上の増量が困難な方がいらっしゃいます.現在,パーキンソン病の治療方法は薬物治療が原則ですが,このような理由で,薬物治療による症状のコントロールが難しい方もおられます.このような方たちに対して,最近注目されている治療法に脳深部刺激療法という物があります.この治療法は,1990年代から海外ではじまり,日本でも2000年ころから行われるようになり,これまでに3000人以上の方が国内でもこの治療を受けておられます.脳の深いところに電極となる細い針を植え込み,胸部にパルスジェネレーターと呼ばれる,小型の刺激電源を埋め込み,両者をリード線でつないで,電極を通して,脳の奥深くに電流を持続的に流し,薬物治療でコントロール困難な症状の軽減を図るものです.


脳深部刺激療法の研究や治療
順天堂大学脳神経内科では2006年よりこの治療方法を行っています.2008年末の時点で,28例の方が受けられておられます.パーキンソン病では内服薬治療が原則ですので,手術を受けられた方でもその後,内服薬や電気刺激の調整が必要になります.その両方の調整を脳神経内科で行っております.
詳しくは外来主治医もしくは,専門外来(下:毎週火曜日午前,午後)でお尋ねください.



どんな方に効果があるのですか?
L-dopa製剤がよく効くにもかかわらず、ウェアリングオフやジスキネジアがでてしまって困っている方や、幻覚、吐き気などのお薬の副作用が強くでてしまいお薬が十分に増やせない方に有効です。つまり、DBSによってオフの状態(お薬が切れた時の症状)を持続的に持ち上げ、お薬を減量することにより、ジスキネジアを減らすことが期待できます。ただし、L-dopa製剤が効かない症状には効果は期待できず、オンの状態(お薬が最も効いているときの良い状態)を上回る効果はありませんので、神経内科医の評価が必要です。



DBSを受けることのメリットとデメリットは何ですか?
上記で説明したように、オフの状態を持続的に良くすることで一日を通して良い状態を保つことができるほかに、お薬の量を減量することができます。DBSには表にあげたような合併症や副作用が起こりえます。また、心臓のペースメーカー同様に電磁波やMRIなどの影響を受けるため、日常生活で注意が必要になることや数年ごと電池を交換しなければいけないこともデメリットとして挙げられます。したがって、主治医とよく相談してメリットとデメリットを検討することが重要です。
 DBSの合併症・副作用
 手術合併症  出血、感染、アレルギー反応
 機械トラブル  電池切れ、断線など
 刺激による副作用  複視、構音障害、平衡感覚障害、気分の変調、
 精神症状(幻覚, 妄想など)、高次機能への影響、言語の流暢性低下、
 反対側の筋収縮(痙縮)、ジスキネジア(バリスム様)、
 しびれ感、体重増加など



DBSを受けるには?
全ての方に適応があるわけではないので、主治医がいる方はまず主治医と相談してみましょう。当院では、脳神経内科と脳神経外科が協力し合いDBSに携わっていますが、DBSを検討されたいとお考えの方は、まず、脳神経内科の外来(担当:下、大山)を受診してください。外来でスクリーニングを行い、適応がありそうな場合は、入院していただいてさらに詳細な評価を行います。



DBSの実際
手術を行うことが決定した場合は、術前1週間前に入院していただき、術前の評価と内服薬の調整を行います。手術の詳細は脳神経外科のページに紹介しています。手術後は刺激と内服の調整を行い約2週間で退院することを予定しています。退院後は約1か月に1度のペースで、外来で調整を行います。

パーキンソン病の治療は薬物治療が主体で、手術をしたら完治するというものではありません。そのため、術後の刺激の調整とお薬の調整を並行して行っていくことが重要です。当院では、脳神経内科と脳神経外科が連携しチームを形成し、術前から術後まで一貫してDBS治療に携わっています。


順天堂では、薬物療法と手術療法の利点と欠点を十分に検討して、個人個人に合わせた最善の医療を実践することを心がけています。



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